淡水化・深層水の多目的利用
海水淡水化
発電だけでなく、小さな温度差を用いた海水の淡水化が可能です。
作動原理
注)上記モデルケースは、数ある組合せの中の一つでしかなく、実際には顧客ニーズや装置設置場所の条件に合わせて柔軟に設計を変えて、最適なシステムを提案しております。
- 温海水は、あらかじめ低圧に保たれた蒸発器に導かれます。
- 低圧下で沸点の下がった海水は、蒸発器内で自己蒸発します (フラッシュ蒸発)
- 発生した蒸気は凝縮器に流れ込みます。
- 凝縮器内で、蒸気は冷却水により冷却されて凝縮し、蒸留水が製造されます。
海水淡水化技術の特徴
- 発電との組合せが可能
OTEC・DTECと組合せる事により、発電と同時に海水を淡水化出来ます。
- 原海水の水質が低くても適用可能
膜法に比べて、水質の低い原海水に適用でき、水質管理のための専門運転員も不要です。
- 水質の高い淡水を生産
得られる淡水の水質は、蒸留水レベルであるため、飲用だけでなく、工業利用も容易です。
- 水のない中近東や島嶼国では非常に重要な技術
海洋深層水の多目的利用
海洋温度差発電では、取水した海洋深層水を発電だけでなく、多目的に利用できます
海洋深層水の特徴
- 低温性
一般的に、水深1000 mにおける水温は年間を通じ5℃前後です。
- 富栄養性
植物プランクトンが生息しないため、栄養塩が消費されずに蓄積されています。
- 清浄性
生物汚損がほとんどありません。
- 水質の安定性
温度や水質が、年間を通じてほとんど変化しません。