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沖縄県から「海洋深層水の利用高度化に向けた発電利用実証事業」を受託しました。
2012年7月10日
海洋温度差発電の実証試験を実施
IHIプラント建設株式会社(本社:東京都江東区 代表取締役社長:小林望)、株式会社ゼネシス(本社:東京都中央区 代表取締役社長:實原定幸)、および横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀周造)は、沖縄県の「平成24年度海洋深層水の利用高度化に向けた発電利用実証事業」に共同で応募し、この程採択されましたのでお知らせします。
本事業は、沖縄県海洋深層水研究所(久米島町)において、同研究所が取水する海洋深層水及び表層水の一部を利用して行うもので、海洋深層水の複合的利用の一環と位置づけられています。
海洋温度差発電は、海洋表層水と深層水の温度差を利用してアンモニアなど低沸点媒体を気化、その蒸気でタービンを回転させて発電する仕組みです。低沸点媒体は、熱交換ユニットを経由して繰り返し発電に利用されます。この発電方式は、海洋に蓄えられた熱エネルギーを有効活用する再生可能エネルギー技術として注目されています。特に、表層水の温度が高い熱帯・亜熱帯地域に適しています。
今回の実証試験では、2013年3月までに小型の実証設備を設置し、稼働させます。将来の海洋温度差発電システムの実用化に向けて、発電コストを低減させる方法や沖縄県海域に洋上型システム設置の可能性を検討します。IHIプラント建設は、実証設備全体の設計と建設を、ゼネシスは発電ユニットと熱交換ユニットの設計・製造を、横河電機は、発電ユニットの監視制御システム及び系統連系※等の電気関係の設計・製造を担当します。
IHIプラント建設のプラントエンジニアリングに関する豊富な実績、ゼネシスの海洋温度差発電分野に関する世界有数の知見、および横河電機の監視制御システムに関する高信頼の技術を結集して共同で本事業に取り組み、再生可能エネルギー利用による持続可能な社会の実現に貢献します。
図 海洋温度差発電の原理
※系統連系:電気事業者以外が有する発電設備を商用電力系統に接続すること
以上