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タヒチ島近海における洋上海洋温度差発電プロジェクトの事業性調査業務契約を受注いたしました。
2010年3月10日
株式会社ゼネシスは、仏領ポリネシア企業であるパシフィック・オテック社(Pacific Otec S.A.S.、本社:仏領ポリネシア・タヒチ島パペーテ)より、タヒチ島近海における洋上海洋温度差発電プロジェクトの事業性調査業務(発電プロセス部分等)契約を受注いたしました。
本調査業務は、タヒチ島近海の表層及び深層海水をエネルギー源として洋上で発電を行う"海洋温度差発電"の本格的なプロジェクト事業性調査です。自国領土内において再生可能エネルギープロジェクト実施を強力に推進している仏国政府、及び領域内賦存自然資源を利用して輸入化石燃料への依存を軽減する方針を表明している仏領ポリネシア政府による補助金を主な財源として実施され、調査期間は11カ月を予定しております。本調査業務において、当社は欧州域における海洋軍事産業最大手DCNS社と協力して本調査を遂行し、その調査結果を受けて、プロジェクト実施体であるパシフィック・オテック社はプロジェクト実施へ向けて準備を進める予定です。
海洋温度差発電は、温暖な地域に膨大に存在する表層水を熱源とし、海洋深層部に膨大に存在する深層水を冷源として発電する、化石燃料由来のエネルギーを用いない再生可能エネルギー技術であり、表層水・深層水ともに安定した水温域では季節・昼夜・気候に左右されない安定した電力供給源として近年特に注目されてきております。海洋は膨大な熱エネルギーを蓄えており、また表層水・深層水ともに地球規模で常に生み出されていることから、本発電技術は中期的には太平洋・カリブ海島嶼国のエネルギー・経済事情向上に寄与し、またエネルギー輸送手段の確立により長期的には先進国のエネルギー調達安定化に資する技術として当社は研究開発及びプロジェクト発掘を続けております。
パシフィック・オテック社は、南太平洋における石油・潤滑油製品の卸・小売業界最大手であるパシフィック・ペトロレアム・カンパニー(Pacific Petroleum Company、ニューカレドニア/仏領ポリネシア企業グループ)の子会社です。同グループは再生可能エネルギー分野への事業拡大を決意し、同グループのコアビジネスを展開する地域において最も将来性のある技術として海洋温度差発電を選定し、海洋温度差発電のプロジェクト開発を進めております。